5月のカウンセリングをすこし振り返ってみますと、クライアントさんに共通するテーマとしてあがってくるのは、「過去に捉われすぎて苦しくなっている」ということでしょうか。
具体的なテーマは各自違っていても心の深い部分では何かしら関連するところがあるものと思います。

過去の捉われ。
その多くは、過去の人間関係に由来するものでしょう。
元配偶者、元恋人・・ そして、親との関係。
心のなかに巣喰うかのようにして根付く痛みの元となっているものは、深掘りしていくほど幼少期の親子関係に行き着くものであるようです。
なかには、前世、過去世まで話を広げるところもありますけども、一般的に心理学では親子関係を重視する見方、考え方をとっています。

とはいえ、いまさら過去をほじくり返してみたところで、どうなるというのでしょう?
タイムマシンでも実用化されないかぎり過去はどうにもできないものですし、仮にタイムマシンに乗って過去に行けるようになったとしても、過去の選択を変えるための働きかけを過去の自分に対してできるのかどうか・・。
いくら、「その人との結婚はやめておけ、あとで苦労するぞ」とでも言い聞かせたとしても、果たしてその時の自分が納得するかどうか、アヤシイものでしょう。

よく見落としてしまう大切なことは、今となってはどうにもならない過去のことを思い出して、「どうにかならないのか?」と考えていますと、あっという間に時間が経ってしまうということ。
特に、腹立たしい気持ちや、悔しい思いというものは私たちの心を過去に固定してしまいます。
それこそ、あっという間に5年、10年という単位で苦しみを抱えてしまうことにもなりかねず、貴重な存在の時間を無為に過ごしてしまうことにもなりかねません。

あるとき、何かの拍子でそんな重苦しさのなかに生きてきたことに気がつきますと、「なんてもったいない生き方をしてきたんだ」と気落ちしたり、自分自身に対して申し訳ない気持ちになって心が張り裂けそうにもなります。
でも、たとえ痛くても、そこに気づいた人には救いがあります。
自分という貴重な存在を大切にしてこなかったことに内心気づいていても、過去に囚われた苦しい生き方をやめるにやめらないでいることもよくあるものだからです。


自分を大切にして自分を愛して生きていこう。

今からでも遅くはありません。
そう思える人が、しあわせになれる人でしょう。
過去の捉われを超えて進む、自分を愛する人です。


芳久

#風薫る五月 #風通しのよいカフェ


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